【8050問題】~あなたの親もいつか必ずいなくなります~(やなぎ社会福祉士事務所)

【8050問題】
ハチマルゴーマルもんだい
あまたの親もいつか必ずいなくなります。
私の家庭も8050問題を抱える家族だった。
80間近の年老いた母親が50を過ぎた息子の面倒を見てながら生活全般を支えていた。

そんな母親も今は施設に入所している。
施設では元気に生活している。
いなくなったわけではないが最近やたらと母親のことを思い出す。

​ ~母の言動がふと思い浮かぶ~
​ ~このお店に母親と来たよな~

あの頃の私が…
自分のことが話せるようになるなんて…
そんな日が来るなんて…
夢にも思えなかった…

奇跡としかいいようがありません…

うつ病で寝たきりの私に母親がしきりに言霊を投げかけてくれていた。

夏の暑い日に一人で草刈りをして汗びっしょりの体で私の枕元に来て、
暑いけど外は明るいよ、窓を開けて外を見てみたら…

私はうつ症状がひどくて起きあがることもできない。
そんな私の代わりに様々な手続きに行ってくれた。 ​

私の気分転換にと自分のクルマでいろいろな所に連れ出してくれた。 私はただ辛くて後部座席で横になっているだけだった…

母親には感謝してもしきれない。 ​
母親といえども高齢で認知も低下し始めて、ヨタヨタ歩いているおばあさんがにさせることではなかった、でも母親は自分の息子のためにと気丈に振る舞って見せていた。 ​

思い出すのは…
私が通帳と印鑑とキャッシュカードを渡して銀行での手続きを頼んだが…
キャッシュカードをどこかに落として帰ってきた。
怒ることなどできない、本当は私が自分で行くべきなのに… ​

80代の親が50代の子供の お金の工面をしたり身の回りの世話をしている現状がある。 普通はもう逆の立場になって介護してあげる年代である。 ​

他にも…
私は自分で職場に病気休暇を提出に行くこともできなかった。
だから母親が代わりに持っていった… ​

病院に薬をもらいに行くこともできない。
だから母親が代わりに精神科を受診して薬をもらってきてくれた。

年賀状が届いたけど私は文字を書くこともできなくなっていた。
だから母親がすべて代筆してくれた。 ​

~今母親の声が聞こえる~
お花に水をあげてね
爪を切ってあげようか
マッサージしてあげようか
お風呂には毎日入りなさい
体操の仕方を教えるよ
おにぎりにしたから 食べられたら食べた方がいいよ ​

~私から母親に吐く声といったら~
辛いんだよ
苦しいんだよ
痛いんだよ
気持ち悪いんだよ
だるいんだよ
寝れないんだよ
何もできないんだよ
動けないんだよ
もう死んだも同然なんだよ ​

私には娘が二人いる。
もし私が娘から毎日こんな言葉を言われ続けたら… ​


今日母親の面会に行ってきた。
私が今できるせめてものつぐないだ。

母親は…
一人で大丈夫か?
ご飯は食べてるのか?
仕事には行っているのか? ​

帰ってきてから涙が出た…
母親はいつまでも母親だ… ​

今から思うと
親の介護もかけがえのない大切な時間です。
もっと大切にしたかった…

でも…
あなたが元気でも今は元気でなくても…
親はいつかは必ずいなくなる。 ​

そのことを念頭において
今から色々な準備を始めておいた方がいいと思います。

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